ゆりかごから脳死まで(仮)

u18は素で間違えた(低学歴)

5月読書リスト

京極夏彦魍魎の匣
歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』
『春から夏、やがて冬へ』
乙一『GOTH』上下巻
三島由紀夫『美しい星』
堀辰雄『美しい村・風立ちぬ
ヘッセ『車輪の下

この一月はあまり多くの本を読めなかった。リアルでかなり忙しかったり、試験が重なったり、プレゼンの機会が多く、小説に幅広く触れるのは諦めた。
先月はミステリー小説を中心に読むことに決めていた。
まず、京極夏彦の『魍魎の匣』京極作品は敬遠していたが、その世界観にガッツリ引き込まれた。魍魎の匣自体はエグい描写が多かったが、それ以上に興味を掻き立てる、そんな臨場感があった。
次に歌野晶午の二作、割と対照的なストーリーだった。『葉桜の〜』は叙述トリックにしてやられた。終盤の展開と、生に希望を見出だす話だった。反対に『春から夏、やがて冬』は読者にしかわからない真実というものがそこにはあって、死によって救われる人々の話が描かれていた。
乙一の『GOTH』はトリックや伏線の巡らせ方が巧妙だった。話自体は暗鬱としたものであって、主人公の妙に冴え渡った思考に不気味なものを感じる。あくまで読者として徹することには非常に良い作品。

以上に挙げた以外にも10冊以上の学術書を手に取って読んだのだが、まあなんとなく読んだという実感も薄いので省いた。